母親グループ

> 母親グループから声をかけられた。
> 「ねえ、担任の先生、ポンだって知ってた?」
> 「昨年結婚したのだから、どうして今年、担任を任せたのかしら? 妊娠するリスクは考えなかったのかしら?」
> 「どうして(幼稚園は)結婚した時点で辞めさせなかったのかしら?」
> 「結婚しても仕事を続けたいのだったら、どうして妊娠してしまったのかしら?」
> 「子供たちを預かっているという自覚がないのよ。先生であるという自覚がないのよ。」
> 「出産を選ぶなら辞めなさいよ。担任を続けるなら堕ろしなさいよ!」
> 母親たちは電話や手紙などで不満を訴え続けた。
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> 1学期終了の日に突然、担任の先生が退職することが文書で伝えられた。
> 「先生は子供を産んで育てるためにこの学園を辞めます」
いまさら気づいたこと|職業婦人の生きる道 坂戸恵美