歴史的発展と教育

歴史的に「Aが先でBが後」だったという場合に、ざっくり次の2つの関係に分かれる。

1:Aの背景に実はBがあり、Bという背景の下でAを見るとAが明瞭に見える
2:AはBを単純化したものになっていて、Aを知ることでBの一部分が見える

前者の場合は、歴史的にAが先だが教育的にはBを(Aに比較して)早めに導入した方がよい、と言える。と言っても、仮にBを先に導入したとしても直後に、その例としてAがすぐさま現れる訳だけど。例えば、「行列」と「線形写像」の関係である。ところが、線形写像をずっと後回しにする流儀が普及している。
「線形写像線形空間)」と「微分可能写像多様体)」は後者の例であって、線形代数多様体より先に教えられるのは当然だと言える。

まあ、それはそうと今、問題にしているのは「A:多様体(無限次元を含む)、及び、その上の解析力学」と「B:謎(?)」のBの特徴付けを見つけることだけど、この場合は後者であって、B(謎)を調べたからと言って、多様体(及び、解析力学)の理解が特に進む訳でもないだろう。