貧困女子

鈴木大介『最貧困女子』 - 紙屋研究所
> 深夜に20代くらいの女性が立って、男性といっしょにトイレに入り、一定時間たつとまた別の男性とトイレに入っていく
> 女性の3分の1が年収114万円未満。中でも10〜20代女性を特に「貧困女子」と呼んでいる
> 行政や制度の用意するセーフティネットが、性産業の用意する私的セーフティネットにくらべていかに使い勝手が悪く、しゃくし定規で、実情に合っていないか
> 少女たちは「学童ってウザいんだもん」と言う
> ごもっともで、学童で出欠確認や連絡帳の提出があったり、放課後に行くはずになっていた学童に行かないと何をしていたのか詰問される
> 高学年にもなれば、本の読み聞かせなど、「ガキっぽいことに付き合ってらんない」
> 同級生も塾に通う余裕のある家庭の子は学童から遠のく
> 「少女の独立」という選択肢がなく、親元に知らせるというふうになっていたり、「余計な指導・詮索」を受けたりする
> 不良グループや性産業が用意するような私的なセーフティネットに負けない、貧困の淵にいる子どもたちの居場所をつくることが必要
> もう補導されたり逮捕されたりするようなこともなくなっている、つまり「自由や独立」にそれほどの意味がなくなっている、そういう歳になって、何かのつてを通じてやってくる
> 著者である鈴木大介は、セックスワークを「正当な仕事」として評価するよう求めている